KKさんへ

KKさんへ

これが最後の手紙です。短い間でしたが、「日本事情」の授業はどうでしたか?

これまで様々なアウトプットに挑戦して、経験した感想はありますか?

 

KKさんにはやりたいことがたくさんあるよね。

授業でピラミッドの話を聞いたとき、正直とても驚きました。

また、繰り返しになってしまいますが、「周りの方々からの支え」に気付くことができるあなたを、私は同じ20代の人間の1人として、心から尊敬します。

 

情熱と希望。KKさんの心には確かに光輝くものがある。

だからこそ、この先何かに挑戦して、失敗した時でも、あきらめないで、自分らしく生きていってほしいです。

大変なときこそ、勇気ある決断と行動が未来を切り拓くと私は信じます。

この留学生活が今後KKさんの人生の支えになることを願っています。

 

 

 

World’s Waiting For You!!

RRさんへ

RRさんへ

RRさん、お元気ですか?「日本事情」のクラスを担当していた須田です。

RRさんが途中から学校をお休みして、帰国したという話を聞いたとき、私はとても心配していました。そして後悔していました。

1人の教師として、もっと自分に出来ることは無かったのか?と。

 

外国で「生活すること」それは多くの人にとって大変なことです。

しかし何よりも1番大変なのは、外国に行くことを「自分で決断し、行動すること」です。

なよんさんは自分の意思で決断し、行動しました。そしてこのような詩を書きました。

「あなたのおもったとおりに生きなければならない。そうでなければあなたは生きるままに考える。」

 

あなたがこの日本で数ヶ月生活し、同じ教室で共に学んだことを私は忘れません。

RRさんの体調が少しでも早く良くなることを心から願っています。

 


World’s Waiting For You!!

CCくんへ

CCくんへ

 

CCくん、あなたは「日本事情」のクラスを一度も休まずに出席してくれました!

 

私は1人の先生として、とても嬉しかったですよ。時にはマスクをして登校することもあったでしょう。

あれは確か予防のためでしたよね??今後も体調には気をつけてください。

 

毎週1回の授業でしたが、私には心に残る出来事がいくつかありました。

特にCCくんは、詩に対するこだわりと思い入れが(良い意味で)強かった。

「空の青」あなたが書いたあの詩から、私たちは日本語の表面的な意味だけでなく、作り手の意図や、本当に言葉で伝えたかった意味について考えました。日本人である私にとってもそれは充実した時間でした。

CCくんには思いを言葉にする才能がある。また日本語について考える力がある。

ぜひこれまで学んだことを生かして自分の夢や目標を実現させてくださいね!いつまでも応援しています!

 


World’s Waiting For You!!

QQさんへ

QQさんへ

 

QQさん、あなたは「日本事情」のクラスを1度も休まずに来てくれましたね!

 

本当に素晴らしい!教室に入ってくるのはほとんどQQさんが1番最初で、元気に挨拶をしてくれました。

特に印象的だったのは動画の発表会でしたね。僕も含めてクラスメイト全員がQQさんの作品を心から楽しみにしていましたよ。

僕は間違いなくQQさんには動画作りの才能があると感じました。

また最後に見せてくれた動画では、自分の声を使ってナレーションに挑戦しましたね!あれは衝撃的でしたよ〜本当に!

今度はラジオかな?映画作りかな?YouTuberとか?

 

いろいろ新しいことに挑戦して、自分の可能性を信じ、夢を追いかけるQQさんは素敵です。「日本事情」のクラスは終わってしまいましたが、いつまでも僕はQQさんのことを応援していますよ!

そしてまたいつかどこかでお会いできるのを楽しみにしています。

それではまた!


World’s Waiting For You!!

里親

私たちは決して君を「育てる」つもりはない

しかし今日も変わらず君と生きている

 


今日も小さな世話を焼くだろう

明日も小さな世話を焼くだろう

 


君はいつかそれを「おせっかい」と呼ぶだろう

覚えたての日本語に私たちは微笑むだろう

 


私たちは「赤の他人」なんかよりきっと「里親」に近い

遠くに住む君の家族になんてきっと及ばないだろうが

 


私たちは君の尊さを知っている

ありのままの尊い君の命を

深い愛情で包みこんだ

あの日から

 


私たちは決して君を「育てる」つもりはない

しかし今日も変わらず君と生きている

 


今日も小さな世話を焼くだろう

明日も小さな世話を焼くだろう

 


君が巣立っていく

別れの日まで

 

 

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おせっかい

出しゃばって、いらぬ世話をやくこと。また、そういう人や、そのさま。(『大辞泉』)

かえって迷惑になるような余計な世話をやくこと。また、そのような人やさま。(『大辞林』)


里親

他人の子供を里子として預かり、養育する親。しとね親。育て親。(『大辞泉』)

他人の子を預かり親に代わって養育する人。そだて親。しとね親。(『大辞林』)

 

adoption

the act of adopting a child (Oxford Advanced Learner’s Dictionary)

to bring (a person) into a specific relationship, esp to take (another’s child) as one’s own child(Collins)

 


adopt

to take somebody else’s child into your family and become its legal parent(Oxford Advanced Learner’s Dictionary)

to bring (a person) into a specific relationship, esp to take (another’s child) as one’s own child(Collins)

 

志を立てよ

私たちは今まで当たり前のように生きてきた。

時に悩み、時に笑い、時に苦しみ、時に喜ぶ自分なりの人生を。

 


人間は時に成長することを望む。

自分なりの考え、行動、経験から新たな目標や志を立てることで

それぞれがそれぞれの山へと歩いていく。

 


多様性の時代にはこの山がとかく輝いて見えるものだ。

唯一の存在であること、個性的であること、他者に対して寛容であること

そのような社会はおそらく豊かであろう。幸福であろう。ある特定の人々にとっては。

 


見渡せば

あらゆる山にはかつて山道があった。

吉田松陰はいう。

 


「山道は人が通ることですぐにできる 。しかし 、人が通らないとすぐに草木が生えてきて、道はなくなる 。人の心もまったく同じである 。だから 、大事なことを日々学び 、実践しなくてはならない 。」

 


わたしたちは先人たちが通ってきた道を遂に身失おうとしている。

無事に自分の山を登頂できた者もいれば、途中で迷子になる者もいる。

 


ああ今日も弱肉強食、自己責任。

多様性の山に世間の冷たい風が吹く。

 


格差が広がり停滞する現代。

わたしたちは遂に志を立てることすら止めてしまうのだろうか。

 


自らの欲望に従うまま

欲望が渦巻く社会に身を投じる。

 


わたしたちは、人間は

遂に人間を忘れてしまうのではないだろうか。

 


私たちは今まで当たり前のように生きてきた。

時に悩み、時に笑い、時に苦しみ、時に喜ぶ自分なりの人生を。

 


わたしたちは変わらなければならない。

志を立て、今を生きるのだ。

20××年

日本で

日本人が外国人と出会う→日本語を教える

留学生が大学に行く→日本語を学ぶ

日本語がきっかけとなってある種の交流が生まれる。

 

先生

①学生が学校に行く→先生が授業をする

②学生が学校から帰る→両親や家族が先生になる


先生とは実のところ何かを教える人だ。

しかしだれもが先生になれるわけではない。

①は特に先生になるための教育を受けた人だ。

先生になるための教育、先生になるための試験、先生になる覚悟がある人のことだ。

 


②は実際のところ家族、親族、あるいは地域の人なのかもしれない。子供の周りにいる人が先生になる。それは時に僕たちが意図しない形で起こる関係性である。僕たちがいずれ親になるように、僕たちは突然と先生になるのだ。子供の前にはいつも先生がいる。

 


25年くらい生きていれば何度かこの言葉に出会う。

 

子供からの卒業。子供からの卒業。子供からの卒業。

 

25年くらい生きていれば何度かこの言葉に出会う。

子供からの卒業。

 


子供から卒業した僕たち。

僕たちには先生が必要だろうか。

あなたには先生が必要だろうか。

 


あなたにはあなたの未来が必要だ。

先生は言う。

 


何かを学びたいと思ったとき

近くに先生がいるのは幸運だ。

何かを学びたいと思ったとき

近くに応援してくれる人たちがいるのは幸運だ。

何かを学びたいと思ったとき

その好奇心を認めてくれる人たちがいるのは幸運だ。

 


2050年の話をしよう。

 


僕たちは55歳になった。

この世界に先生はいない。

昔この世界に電話交換手という仕事があった時代

昔この世界に馬車の運転手という仕事があった時代

誰がこの未来を予見しただろう。

この世界に先生はいないと僕は思った。

 


食事も睡眠も必要がないこの世界

お金も言葉も要らないこの世界に生きる僕という存在が

唯一心から美しいと思える瞬間がある。

 


それは過去を懐かしむことだ。

それは過去を懐かしむことだ。

それは過去を懐かしむことだ。

 


過去を懐かしみ今を生きよう

未来はやってくる